こんにちは、サクです。
今回は、
ティム・クックーアップルをさらなる高みへと押し上げた天才
(SBクリエイティブ リーアンダー・ケイニー 著)
についてご紹介します。
2021年9月15日にアップルから新製品が発表される予定です。
発表される新製品については色々な噂が飛び交っています。
新型iPhone13が登場すると期待されています。
アップルから新製品が発売されると巷も賑やかになる印象です。
本書は、そんなアップルの現CEOのティム・クックの伝記となります。
読んだ感想を述べてみたいと思います。
この記事はこんな方向けに書いています。
・世界の時価総額トップ アップルCEOにどのようになったか興味がある方
・仕事に対する取り組み方を学びたい方
・クック流マネジメントの方法
本を読むきっかけ
今年でスティーブ・ジョブスが亡くなってちょうど10年が経ちます。
つい先日のことのように感じます。時が経つのは早いですね。
カリスマ経営者を失った後、アップルはどのようになるのか。
革新的な製品を発売していき続けられるか、懸念を持たれた方も多かったはずです。
次のCEOのティム・クックは開発系の方でもなさそうですし、ジョブスと比べると派手さがないですからね。
しかしCEOに就いてから株価はグイグイ上昇、10年前と比較してなんと約11倍!
テンバガーになっていたんですね。
ここ10年間の米国株式市場が好調だったこともありますが凄いです。
そんなティム・クックの人物に興味をもったことから本書を読もうと思いたちました。
本の概要
スティーブ・ジョブスというカリスマ的リーダーを失った後、アップルのCEOに就任した静かなる天才、ティム・クック。
彼は世間の不安をよそに、ジョブズとは180度違う経営方針で、アップルを世界初の1兆ドル企業へと押し上げた。
グッときたところ
本書はこれまで厚いベールに包まれたいたティム・クックという人物の、出生から現代に至るまでの生き方や考え方を知ることができます。
その中でグッときたところ、参考となるところを紹介します。
労働倫理の高さ
ティム・クックは大学の時に生産工学を学んでいます。
生産工学とはインダストリアルエンジニアリング(IE)と呼ばれており、複雑なシステムを最適化する方法に焦点を置き、無駄な支出を取り払い、資源を最大限に活用する最善策を見つけ出す学問です。
診断士の資格の勉強を行っていると、運営管理の生産管理で学ぶ内容です。
いくら良い製品を開発することができても、実際に生産する現場が混乱していたら、コストや時間がかかってしまい、売れるものも売れなくなります。
需要予測を行いながら生産計画、生産統制を行いながら、生産のオペレーションをしていく必要があります。
日本ではジャストインタイム生産方式(JIT生産)などが有名です。
学問では理解していても、実際の生産現場では需要予測データもすぐに入手できる体制があるわけでもないので、大変へ業務だと思います。
クックは大学を卒業後、IBMに入社。そこでJIT生産の複雑を学びます。
この知識は後に、アップルの製造プロセス全体を徹底的に見直す際に活用されていきます。
IBM時代の若いころから、仕事熱心でかつリーダーシップもあり、幹部候補だったようです。
いつ寝ているか分からないと思われいるくらいの労働倫理が高さを含めて評価されていました。
クックのワーカホリックは有名で、午前3時台にメールが返信したり、5時台にジムに行って、6時台にはデスクにいる日常を送っているようです。
とても真似できないですが、巨大企業のCEOのそんな仕事振りを知ると、自分の仕事に対する姿勢も少し見直さなければと考えさせられました(^^;)
仕事全体を俯瞰的に見る
IBMを退社後、コンパックを経て倒産寸前のアップルに入社します。
当時のアップルは需要予測もできてなく、在庫の山に溢れかえっていました。
スティーブ・ジョブスがアップルに復帰後に、この状態をオペレーションをどうにかしようと目に付けたのがクックだったのです。
インタビューの時にオペレーションに関する二人は考え方が一致、周囲は反対するしますがアップルに入手します。
この判断ができるところがやはり一般人と違うところか(^^;)
最終的にクックによるオペレーションの変革と、ビジネスのあらゆる側面に対する深い理解により、アップルは劇的な復活を遂げることとなります。
クックの凄いところは、自分の業務であるオペレーションを最適化する方法だけでなく、他のすべてのことにも気を配っていたところです。
クックは製品とそれらを購入した顧客の両方を理解するため、エンジニアチームおよびセールスオペレーションチームと連携して働いていました。
会社の中で業務が縦割りになりやすく、また横の連携ができていないことから情報が伝わらず、無駄や機会損失を生みやすいですが、仕事全体を俯瞰的に見る重要性を改めて認識することができました。
クック流マネジメント
クックのマネジメントは、ジョブスのそれとは真逆になります。
ジョブスは感情あらわに憤慨し、怒鳴り散らすタイプでした。
クックは声を荒げることはほとんどないが、問題の核心に迫ることに執着し、質問を延々と投げかけるタイプです。
質問することで、問題を掘り下げ、部下に自分がしていることを常に把握し、責任感を感じさせるためです。
また懸命に働き、先を見越した行動をとり、あらゆる細部まで注意を払うことを求めています。
そのような細部へのこだわりと問題解決の重要性を強調する一方で、部下を信頼し、彼らが自ら判断を下すことを奨励しています。
部下たちも自由な意思決定ができ、自分が企業の最善の利益のために決断が下せることから、会社が信頼してくれていると感じることができ、やりがいを持てています。
ただ詰めるだけでなく、信頼して任せることで、部下も成長して会社が好循環で回っていくマネジメントですね。
分かっていても中々できないんですよね(^^;)
まとめ
ティム・クックの主に仕事に対する取り組み方を紹介しました。
今後アップル含めたGAFAMがネット業界をけん引していく中、アップルがどのように成長していくか楽しみです。