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【ビジネス書 おすすめ】失敗を語ろう。「わからないことだらけ」を突き進んだ僕らが学んだこと

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【ビジネス書 おすすめ】失敗を語ろう。「わからないことだらけ」を突き進んだ僕らが学んだこと

こんにちは、サクです。

今回は、

失敗を語ろう。「わからないことだらけ」を突き進んだ僕らが学んだこと
(日経BP 辻 庸介 著)

についてご紹介します。

著者は、使用されている方も多いと思われる、資産管理・家計管理ツール「マネーフォワード ME」などを手掛けている株式会社マネーフォワードのCEO辻 庸介さんです。

私も「マネーフォワード ME」を使い始めましたが、非常に便利!

資産を一元管理できるのは楽ですよね。

最近は電子マネーやクレジット決済が多く、自分が毎月どのくらい使っているか分かりづらくなっているので、見える化できるのはとっても便利。

お金のフローが多様化・複雑化する現在、ワンストップで「お金の流れがすべてわかる」というサービスは、生活の利便性を高め、無駄やストレスをなくしていきます。

まだまだ使い方に慣れていませんが、使い続けたいサービスです。

そんなサービスを提供するマネーフォワードがどのように生まれ、成長していったかを、失敗談を含め、赤裸々に語られています。

そんな本書を読んだ感想を述べてみたいと思います。

この記事はこんな方向けに書いています。

・若手経営者、起業、スタートアップに興味がある方

・マーケティングに興味がある方

・リーダーシップの発揮の仕方に悩んでいる方

 

本を読むきっかけ

最近ビジネス書を読むことが多く、キンドルでビズリーチに関する本の読了後に、レコメンドに出てきました。

実際にビズリーチの創業者の南壮一郎さんとも著者は関係があり、アドバイスを受けていたようです。

若手経営者の本を読むのが最近のマイブームになりつつあります(笑)

著者紹介

著者の辻 庸介さんの略歴は以下となります。

1976年大阪府生まれ。

2001年京都大学農学部卒業後、ソニー株式会社入社

2004年マネックス証券株式会社に参画

2011年ペンシルバニア大学ウォートン校MBA修了

2012年株式会社マネーフォワードを設立

2017年東京証券取引所マザーズ市場に上場

かなり華々しい経歴ですが、実際にはかなりのコンプレックスなどがあり、苦労されたようです。

強いリーダーシップでチームをグイグイ引っ張っているのではなく、失敗や悩み、葛藤を抱えながらもメンバーの理解、協力を得ながら、目標を達成していくリーダーです。

しかし最近の起業家の方々は、見落としがちな社会的課題を気づき、それをどう解決していくかを考え、世の中を変えようとする使命感が強いですね。

本の概要

「弱くたっていい、間違ってもいい」
誰も使ってくれないプロダクト、接続先からアクセス拒否、
訴訟、サービス全停止の危機、仲間の反発、
ユーザーからの大反発、事業撤退。

胃がキリキリする“黒歴史"が、起業家をタフに変え、
強いチームと成功を生みだした。

マネーフォワードの各成長ステージでの失敗、挫折から急成長していくまでの過程が、赤裸々に語られています。

グッときたところ

本書は、スタートアップの成長の過程で起こる様々の失敗や挫折を疑似体験できます。

その中でグッときたところ、参考となるところを紹介します。

ユーザーはどこにいる⁉

サービスを提供する会社側の視点で、この世に生まれ、短命に終わるサービスはよくありますよね。

ユーザーはこんな機能を喜ぶはずだ、と思い込んでリリースしても空回り。
最初はもの珍しさからユーザーが少し入ってくれても、留まってくれない。
継続的に使ってもらえるサービスをどうつくるか?

それは、ユーザーにとって

「nice to have = あったらいい」ではなく、「must have = なくてはならない」

のサービスにする必要があります。

そしてそのためには

「徹底してユーザーの声を聴くこと」

と語られています。

これは、マーケティングは消費者理解に始まり消費者理解に終わることとにつながります。

解決策の切り口は、消費者理解の中に埋まっているんですね。

マネーフォワードは失敗を糧に、徹底してユーザーの声を聴いて、ユーザーニーズを想像し、その仮説をもとに機能をリリースして、ユーザーの反応をテストし、その反応を踏まえてまた改善し、の繰り返しを圧倒的なスピード感を持ってやり続けました。

徹底してユーザーの声を聴くこと

プロダクツマーケットフィットとマネタイズ

プロダクツマーケットフィット(PMF)とは、

顧客を満足させる最適なプロダクツを、最適な市場に提供している状態

をいいます。

プロダクツ開発は、ユーザーが抱えている課題からスタートしますが、少し考えて思いつくようなサービスの99%は既にリリースされています。

ユーザーが継続して使ってくれそうなサービスをつくれたらまずリリース。そしてユーザーの反応を見ながら、爆速でサービスの改善を続けてPMFを目指します。

PMFをクリアできても、マネタイズできなければ意味がありません。

インターネットサービスにおけるマネタイズの手法は、大きくは下記2つあり、マネタイズポイントをどう設計するのかを考える必要があります。

  • 何か(モノ、コンテンツ、広告)を売る
  • ユーザーの定額課金

どちらも重要ですが、まずはプロダクツづくりに全力で取り組んで、少しでも早くPMFに到達し、その次にマネタイズの精度をあげていくことが、長く受け入れられるプロダクツづくりの鉄則になります。

新しく事業を始めるときは、マネタイズの計画から議論をするのではなく、プロダクツづくりから

まずはみんなに喜ばれる商品やサービスづくりに専念しようということですね。

BAN!BAN! BAN!

「みんなが便利になる」サービスを提供しているのに、関係者とのコミュニケーション不足や誤解などにより、協力を得られないと落ち込みますよね。

金融機関との接続で、相手先のサーバーダウンの恐れがあり、”BAN” =停止・拒絶されてしまう事態が多数発生します。

アクセス数が増加し、サーバーの負荷がかかりダウンしたら、金融機関の信用にかかわりますから、そのような相手側に対する説明などの慎重さに欠けていたことが原因でした。

そんな中でもユーザーから支持され続けることで金融機関も少しづつ理解し、接続可能となっていきました。

ユーザーに価値を感じてもらい、応援してもらうこと

当たり前のことですが、これが重要だと考えさせられました。

ユーザーに価値を感じてもらい、応援してもらうこと

まとめ

この他にも各成長ステージでの成長痛を体験することになるなど、スタートアップの中でこその事案を疑似体験できますので、ぜひ一読していただきたい一冊です。

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