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量的緩和の縮小(テーパリング)とその影響について

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量的緩和の縮小(テーパリング)とその影響について

こんにちは、サクです。

先週の株式相場を振り返ります(2021年8月23日~2021年8月27日)。

騰落率

  • 日経平均:+2.3%
  • TOPIX  :+2.6%
  • NYダウ:+1.0%
  • S&P500:+1.5%
  • ナスダック:+2.8%
  • 米国債10年:1.31%

先週は日米ともに、前週比でプラスで終えることができました。

日本株は、横浜市長選の結果を受けて自民党に逆風となりましたが、相場としはあく抜けとなったのか上昇してスタート。東京都の新型コロナの感染者数がピークアウトの兆しも見えることから個別株が物色されました。

米国株も高値圏で推移。ジャクソンホールでも量的緩和の縮小(テーパリング)に関して、年内が適切という程度で、具体的なシグナルが出なかったこともあり、27日は3指数ともに上昇。S&P500、ナスダックが高値更新しました。

長期金利も1.3%台まで上昇しています。

想定内の量的緩和の縮小(テーパリング)の年内開始、もはや市場でのコンセンサスとなっていますが、どのような影響があるのでしょうか。

量的緩和の縮小(テーパリング)とは

そもそも量的緩和の縮小(テーパリング)とはどのようなものなのでしょうか。

テーパリング(Tepering)は、金融政策において、量的金融緩和の縮小のことをいいます。これは、中央銀行の量的金融緩和による毎月の資産購入の規模を徐々(段階的)に縮小していき、最終的に資産購入額をゼロにしていくことを指します。

引用:iFinance

米国で2020年に新型コロナウイルスによる経済への影響を最小限にするため、中央銀行が国債や住宅ローン担保証券などを購入し、市場に出回る資金を増やすことで金利低下を促す経済回復を行いました。

2021年に入り、ワクチンの普及により経済が急回復してきており、インフレ率も上昇してきています。インフレを抑えるためにも金利を上げていく必要がるため、購入を少しづづ抑えていく動き(テーパリング)をする必要がでてきているのです。

そして市場はその開始時期を注視しています。

なぜ市場が注視しているか

テーパリングを開始すると、金利が上昇していきます。

株価と金利は密接な関係があります。
一般の金利が下がれば株価が上がり、金利が上がれば株価は下がります。シーソーのような関係にあるのです。

https://sakutetsu.com/stock-6/

2013年に当時のFRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長がテーパリングについて市場に織り込もうとしただけで、米国のみならず世界中で大混乱を起こしました(バーナンキ・ショック)。

引用:ACTION https://money-stock.net/us-stockinvestment/bernanke-shock/

市場との対話は難しいようですね。

そのようなわけで、今回もテーパリングの開始時期について市場が注視しているのです。

いつから開始される見込みなのか

年内開始の開始はすでに市場でのコンセンサスとなっており、今回のパウエル議長の発言もそのような示唆をされました。

またFRBのメンバーで一番ハト派の方も容認されているとのこと。

ではどのタイミングなのかですが、8月の米雇用統計の数値で判断されそうです。

発表されたタイミングでしばらくはボラティリティの高い相場展開となるのではないでしょうか。

但し利上げをするのは2023年以降を示唆されています。

今後の投資行動について

一時的には株価が大きく下げることも予測しておいた方が良いでしょう。

また9月、10月は季節的な要因としも下げやすいので、キャッシュポジションを増やすことも検討が必要と思います。

ただし全部キャッシュにするのは賢明ではなく、ETFなどは継続して持っていた方が良いでしょう。一度下げ始めると再度買うことにためらってしまい、機会損失になりかねません。

景気が好調さを取り戻しているからこそ、実施される施策。金融相場から業績相場への転換点になると考えられます。

過去の実績では一時的に下げても結局は回復していくので、長期投資をしている個人はあまりきにせず腰を据えて相場と向き合っていきましょう。

 

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