こんにちは、サクです。
今回は、
突き抜けるまで問い続けろー巨大スタートアップ「ビジョナル」挫折と奮闘、成長の軌跡
(ダイヤモンド社 蛯谷 敏著)
についてご紹介します。
皆さん一度は目にしたことがあるCM「ビズリーチ!」
本書はそのビズリーチ、現持ち株会社であるビジョナルの成長の軌跡をリアルに描かれています。
本書を読んだ感想を述べてみたいと思います。
この記事はこんな方向けに書いています。
・スタートアップがどのように成長するか興味がある方
・モチベーションをあげたい方
・何か始めたい方
本を読むきっかけ
今回この本を読むきっかけはkindleで他の本を読み終わって後に、レコメンドで表示されたのがきっかけです。
いつの間にか誰もが一度は名前を聞いたことのあるビズリーチ。スタートアップとしてどのような成長をしたのか気になるところ。思わずポチっとしてしまいました。
結果的に大正解!ぜひ皆さんにも読んでいただきたい本の一冊になりました。
本の概要
求人サービス「ビズリーチ」などを手掛けるビジョナル。
売上高 年平均成長率40%超
創業者の南壮一郎氏がビズリーチ創業前に携わった楽天イーグルス立ち上げからの経験から、「問いを立てる力」の重要性を知る。
そしてそこから導き出した問いに対し、徹底して情報を集め、要素分解して課題の本質を解決する。
そうした考え方から、人材市場などでの課題を探し出し、解決するためのサービスを次々と立ち上げていく。
スタートアップのリアルな急成長物語です。
グッときたところ
本書はビジネスで必要な考え方、特にコンサル的な考え方が出てきて学びが多いと感じました。
その中でグッときたところとしては以下となります。
課題のセンターピンを探せ
課題のセンターピンを探せ
ボウリングのセンターピンを倒せば、他のピンも倒れやすくなる。
ビジネスも、もっとも本質的な課題を解決するば、状況を一気にひっくり返る。だからこそ徹底して情報を集め、要素を分解し、センターピンを探し当てる必要がある。
楽天イーグルス立ち上げの時、プロ野球球団の赤字常態化の本質的な課題を見つけ出し解決したことにより、初年度に黒字化することができました。
うまくいっているビジネス、成功している事業には必ず理由があり、それが何かを徹底的に調べて掘り下げて、その本質を見つけ出す。その調べ方も日本だけでなく、海外の他のプロスポーツの事業構造を全部調べまくる徹底ぶりです。
よく課題解決型でと言われますが、まず何が課題なのかを発見することの重要性に気づかされました。
ちなみに「問いを立てる」フレームワークは以下となります。
- 自分の問題意識に引っかかる課題を見つける(トリガーを引く)
- 課題を徹底的に調べて要素分解をし、本質を見極める(センターピンを見つける)
- 本質的な課題解決の方法を考えて端的な言葉や数字で表現する(打ち出し角度を決める)
ロジカルシンキングの一つのフレームワークとして役立つと思います。
CMの成功パターンを探せ
ビズリーチにはもともとマーケティングに強いメンバーがいて、もっとも効果の高い求職者獲得方法をデータに基づいて選択して、最短距離で求職者を増やす施策を実践していました。
オンライン広告を打った際に求職者が、各無料サービス・有料サービスのどの段階まで進んだかを全て計測していき、数百種類のパターンの広告から、有料会員がどれだけ増えたか数字で把握できていました。
利用者の動向を可視化して、日々きめ細かく戦略や施策を変えるアプローチによって、ビズリーチは大きく成長していきました。
WEBマーケティングを学び始めている私にとって、すごい参考になりました。
しかし企業向けサービスが立ち上がらず、オンライン広告もやれることをやりきった中で、マス広告、つまりテレビCMを行うことを決断します。
ここで凄いのはCMを作ることにも、「課題のセンターピン」を立てることから始めたことです。
「CMの成功確度を高めるカギは何か」
をとことん追求していたんですね。
具体的な内容は本書をご覧になっていただきたいのですが、あのビズリーチポーズの誕生秘話などが描かれています。
そしてマーケティング戦略にとって参考となるの点が多いので紹介します。
テレビCM向け体制の強化
テレビCMによって認知が高まったタイミングで、企業からの問い合わせを増やすマーケティング戦略を組み、同時に電話営業の体制を構築
マーケティングの全体設計の構築
テレビCM放送中、利用者がどのような流入経路からビズリーチにアクセスするか、それぞれの導線を見直し、ホームページやランディングページを刷新
合わせてテレビCM以外の広告も、同じ画像やコピーを掲載し、ブランドの統一感を強化
CM効果の測定
CM放送後の検索から、企業の人事担当者からの問い合わせの増加数や、求職者の登録増加数など、動線ごとに調査し効果を予測
効果がブラックボックスと考えていたテレビCMも、PDCAサイクルを回してデータを蓄積していくと、ある程度の費用対効果が測定できたのです。
まとめ
あの有名なCMも最初で最後の大勝負という気概で作ったという裏話や、各成長フェーズで発生する困難や課題をどう乗り越えていったかなど、リアリティがありかつ颯爽感もあり、久しぶりに胸アツになる本です。
皆さん、特に若い方にはぜひ読んでいただきたいお薦めの一冊です。