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【ビジネス書 おすすめ 要約】ソニー再生を読んでリーダーシップを学ぶ

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【ビジネス書 おすすめ 要約】ソニー再生を読んでリーダーシップを学ぶ

こんにちは、サクです。

今回は、

ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」
(日本経済新聞出版 平井一夫著)

についてご紹介します。

久しぶりに経営者の書いたビジネス本を手に取ったのですが、非常に面白く、あっという間に読んでしまいました。

一時の輝きを失いかけたソニー。

しかしここ数年でまた復活を果たしました。

そんなソニーの復活をけん引した平井さんの書かれた「ソニー再生」を読んだ要約・感想を述べてみたいと思います。

・リーダーシップを発揮するのに悩んでいる

・経営哲学を学びたい

この記事はそんな方向けに書いています。

本を読むきっかけ

今回この本を読むきっかけは、日本経済新聞を読み始めたとき、広告に載っていたのが目に入りました。

ソニーが再生したこと、平井さんがまだお若いのに潔く大企業のCEOを退いたこと、など好感を持っていたので、ついキンドルで購入。読み始めました。

本の概要

2012年3月期、5000億円を超える大赤字の中でソニー社長の重責を引き受けた著者は、なにから手をつけ、復活を果たしたか。

ソニー再生という難題に挑んだ「異端社長」の知られざる歩みを振り返る

といったものです。

キャリアの始まりはCBS・ソニーでの音楽事業バラバラだったソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ(SCEA)の改革
次にその親会社であるソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)でプレーステーション3の販売不振からの脱却
最後にソニー本体の社長となって、巨額赤字に苦しんだ名門企業の再生

もともと本流を歩んで社長になったわけではなく、音楽関係の仕事というエレクトロニクスのソニーからすれば傍流の部門からの登用だったことは知っていましたが、どういうキャリアを歩んできたかを初めて知ることができました。

引用:https://automaton-media.com/

グッときたところ

エレクトロニクスが主流のソニーに、エレキが分からない平井さんが社長になれたことで

「エレキが分からない平井に社長が務まるハズがない」

「ソニーがテレビをやめるか、平井が辞めるか、どちらが先か」

などバッシングも多かったようです。そんな中でリーダーシップをどう発揮したかが本書で学べます。

その中でグッときたところとしては以下となります。

つらい仕事こそリーダーがやる、という意思の強さ
難しい判断になればなるほど、特に心が痛むような判断であればそれだけ、経営者は自らメッセージを伝えなければならない。リーダーをそういうシーンで、逃げてはならない。

ついリーダーとして辛い判断などから逃げたくなることが往々にしてあると思います。逃げたくなることも多いですが、やはりそこからは逃げてはだめなんです。

そういう姿は部下はしっかり見ています。そんなリーダーにはついていこうとは思わないですよね。

異見を求める
異見を言ってくれる人を自分の周囲に置くことは、リーダーとして不可欠な素養。そのためには自分自身が周囲から「この人はちゃんと異見に耳を傾けてくれる」と思われるような信頼関係を築く必要がある。それと同時にリーダーが責任を取る覚悟があることを言葉に表して、また行動で示す必要がある。そうでなければ「異見」は集まらない。

「意見」ではなく、「異見」です。異なる意見のことです。

これは平井さんご自身が、日本と海外の生活を行ったり来たりする幼少期・青年時代を過ごすことにより、自分なりの「意見」だけでは通用しない、常に新しい見解、つまり「異見」を取り入れなければ順応できない、という経験から生じた考えのようです。

そして異見を求める心がけとして、以下の3点をあげられています。

  • リーダーは聞き役に徹すること
  • 期限を区切ること
  • リーダーが方向性を決め、責任を持つことをストレートに伝えること

リーダーとして、自分の意見を通したくなるもの。なかなか異見を聞き通すには忍耐が必要ですよね。

むしろ日本では同質の意見が尊重され、同調圧力により異見を出しづらい雰囲気があると思います。

リーダーの役割として、異見を出しやすい環境作りが重要だと感じました。

まとめ

異見を求める

つらい仕事こそリーダーがやる、という意思の強さ

これが重要なんですね。

本書ではEQ(心の知能指数)の高さ、チームマネジメントの重要性なども学べます。

リーダーシップを発揮することに悩んでいる方(私も含め)には参考となると思いますのでぜひご一読をおすすめします。

また新型アイボの開発秘話や、その開発したチームがEV(電気自動車)の試作車を作ったなんて、普通想像ができない話も記載されているので楽しめますよ。

著者はビジネスの世界からは身を引かれ、現在恵まれない子供の貧困と教育格差の解消のための活動を行っており、本書からの生じる報酬もそのための団体に寄付されます。本書を購入した方は間接的にこの活動に貢献することができます。

最近上場した企業の成長過程を書かれた書籍もおすすめです。

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