こんにちは、サクです。
今回は、
外資コンサルが教えるプロジェクトマネジメント
(大和書房 山口 周 著)
をついての書評となります。
色々な組織でプロジェクトにアサインされることがあると思います。
私も今会社で、とあるプロジェクトに参画しているのですが、どうもしっくりきていません。
というか、かなりヤバい状況となっています(^^;)
皆様もこれからプロジェクトにアサインされたときに、事前に本書を読んでいたら少しはモヤモヤ感が解消されるかもしれません。
少し前の書籍となりますが、ご紹介したいと思います。
著者紹介
山口 周氏
数多くの書籍を出版されていますので、ご存じの方も多いと思います。
電通、ボストン・コンサルティンググループ、A.T.カーニー、コーンフェリー・ヘイグループなどを経て、株式会社ライプニッツ代表。
パブリックスピーカー・経営コンサルタント。
本書以外でも下記も面白いです。
『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』(KADOKAWA/中央出版)
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』(光文社)
グッときたところ
本書はプロジェクトのみならず、マネジメントに関して、参考になる内容が盛りだくさんです。その中で特にグッときたところを紹介します。
チームの稼働に「遊び」を持たせる
良くありがちなのが、チームの生産性を高めるためにメンバーの稼働状況を高いまま保ちつづけることです。
ようは稼働率100%の状況ですね。
しかしプロジェクトは非ルーチン業務。予想外の事象が発生した場合、一気に生産性が低下してしまいます。
今私のプロジェクトも諸事情である主要メンバーが抜けてしまい、他のメンバーに莫大な負荷がかかってしまっています。
また期限も伸び伸びとなっていくため、生産性・メンタルの部分で低下傾向となっています。
不測の事態に備えて、ある程度の「遊び」が必要と実感しています。
チームの稼働には、ある程度「遊び」があった方が生産性は高くなる。
プロジェクトオーナーの期待値を上げすぎない
プロジェクトオーナーの期待値を上げすぎなことも重要です。
高すぎる期待値を持たせすぎたため、現状の期待値がベースとなっているので、プロジェクトオーナーの理解を得ることが難しい状況が発生してしまっています。
期待値をコントロールする要素としては「期間」「リソース」「成果」の三つがあります。
期間、リソースは当初計画より大幅にずれることも大いにありえます。
当初見積もりよりも多めに提示しておく必要があります。
成果の期待値も、質的なものになりますが最初に高い期待を抱かせると、それをクリアするには相当な労力が必要となります。
プロジェクへの期待値は、初期の期待値との相対的な位置づけで決まります。
まず最初はそれぞれの要素の期待値を抑えるようにしましょう。
そのプロジェクトの成功・失敗は、関係者の期待値より高い結果に終われば「成功」であり、低い結果に終われば「失敗」
チーム内の「情報流通量」を増やす
上手くいっていないプロジェクトは、不満や不安が蓄積されてきます。
その理由としてはプロジェクトメンバーでのコミュニケーション不足にあります。
特にコロナ禍では、社内はともかく、社外のベンダーとのコミュニケーションが不足してしまいがちです。
とくに今回私のプロジェクトでは、ドキュメントでのやり取りがメインとなりました。
そのため相手の理解が異なっていることも多々あり、そこから不満や不安が噴出してきてしまっています。
社内メンバー間でも同じことが言えますね。
失敗するプロジェクトでは必ず、何らかの形で情報流通に問題がある
まとめ
今回はプロジェクトの初期段階の内容についてご紹介しましたが、プロジェクトの着陸させる段階や、リーダーシップについても書かれており、大変勉強になります。
プロジェクトが大きくなるほど、当初計画よりも大幅に遅れや問題が発生しやすいです。
これからプロジェクトに参加される方は、ぜひその前に読んでいただきたい一冊です。